2009年2月23日月曜日

趙之謙刻印 「如願」(模写)





 印文の「如願」は、願いがかなうという意味である。漢魏のいわゆる吉語印には見えないが、幸福を希求する語であるから、吉語印の範疇に入れても差し支えないだろう。

 「如願」はまた、『捜神記』に出てくる、彭沢湖の神の腰元の名でもある。行商人の欧明が 彭沢湖を渡るたびに供え物をし、その事に感心した彭沢湖の神、青洪君が与えたのが、この「如願」であり、その後、欧は願いがことごとく叶い、数年にして大金持ちになったという。

 趙氏には同文の印が他に2方ある、それぞれ趣を異にしており興味深い。

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