2008年10月19日日曜日

曹全碑1







漢代の隷書の名品、曹全碑に取り組んでいる。まずは、双鉤(輪郭だけ模写)してみた。




曹全碑(185・後漢中平2年刻) コウ(合+B)陽令曹全碑。曹景完碑とも。 

 碑石 272×95cm 

 碑陽 20行 満行45字 計849字 

 碑陰 441字


 疎勒国王和徳の謀叛を討ち、のち黄巾賊(張角)の暴動を収拾して民治に功のあった陝西省コウ陽県長官曹全(字は景完、敦煌コウ穀の人)の頌徳碑である。政局の急変により、建てられることなく埋められたとの説がある。碑陽は、斎整な結体、伸びやかな波発をそなえ、八分隷の頂点に達したものである。碑陰は、碑陽にくらべやや小粒で、丸みをおびて素朴である。

 明の萬暦(1573~1620)初年、いまの陝西省コウ陽県で出土した。

 拓本には以下の諸本がある。

 『城外本』・・・最旧拓本。未刊。

 『城内本』・・・原碑を城内に移動する際、〈因〉字が欠けて以降のもの。

 『断裂本』・・・民末の台風により横断して以降のもの。

 『乾字未エン(宛リ)本』・・・〈乾〉字の偏を〈車〉に改刻していないもの。
《参考文献》
鈴木清雪 「曹全碑」 『書道辞典』 東京堂出版 1975
西林昭一 「曹全碑」 『中国法書ガイド8曹全碑』 ニ玄社 1988

 

 









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